国際貿易センター(ITC)とDHL、スモールビジネスの海外展開支援へ協力を強化
プレスリリース:スイス・ジュネーブ発, 2026年9月25日
国際貿易センター(ITC)1とDHLは16日、中小企業、なかでも女性が経営する企業の海外展開を後押しするため、長年培ってきた協力関係をさらに強化する覚書(MOU)を締結したと発表しました。
ITCが持つ市場調査や中小企業育成、包摂的な貿易促進のノウハウに、DHLの世界的な物流ネットワークと技術力を掛け合わせるのが今回の提携の特徴です。中小企業は世界の企業数の約9割、雇用の約7割、GDPの7割を生み出す経済の担い手でありながら、海外取引には今なお高いハードルが立ちはだかります。両者はこの壁を取り除き、中小企業が新たな商機をつかめるよう、支援体制を一段と強化します。
今回の覚書に基づき、ITCとDHLが取り組むのは下記3分野になります。
- 輸出やサプライチェーン、物流の面から中小企業の海外取引を支援する
- 中小企業支援団体やITCの「SheTradesハブ」と連携し、中小企業・女性経営企業向けサービスを充実させる
- 国際会議やハイレベルの場、官民との対話を通じて、中小企業や女性起業家の声を代弁する
両者はこの10年、「DHL GoTrade」「ITC SheTrades2 」「ITC ecomConnect」の3つのプログラムを通じて協力を重ね、アフリカやASEAN、中南米・カリブ地域を中心に60カ国以上の中小企業を支援してきました。研修や配送支援といった実務面のサポートに加え、国際貿易の議論の場で中小企業の声を届ける提言活動にも力を入れています。2025年7月には、南アフリカ・ヨハネスブルグで開かれたITC初の「グローバルSME閣僚級会合」に、DHLが民間セクターの代表として名を連ねました。
ITC事務局長のパメラ コーク=ハミルトン氏のコメント
「中小企業にとって本当の壁は、良い商品を作ることではなく、それを顧客の手元まで届けることにあります。だからこそ私たちはDHLとの協力をさらに深め、女性が経営する中小企業がラストマイル物流の壁を越えて新しい市場に届き、そして意思決定の場でもその声がきちんと届くよう後押ししていきます」
DHL Expressサハラ以南アフリカ CEOのヘニー ハイマンスのコメント
「中小企業は世界経済の屋台骨でありながら、国際貿易への参加はまだまだ低い水準にとどまっています。足りないのは意欲ではなく、知識や資金、デジタル活用力、そして物流サポートへのアクセスです。だからこそ、こうしたパートナーシップが力を発揮します。適切な仲間と手を組むことで、企業が自信を持って成長し、新たな顧客を開拓し、国際貿易の恩恵を最大限に引き出せるエコシステムをつくっていきます」
1国際貿易センター(ITC)について: 国際貿易センターは、世界貿易機関(WTO)と国連(UN)が共同で設立した機関。開発途上国・移行経済国の中小企業が国際市場での競争力を高められるよう支援し、「貿易のための援助(Aid for Trade)」アジェンダおよび国連の持続可能な開発目標(SDGs)の枠組みの中で、持続可能な経済発展に貢献する。
2ITC SheTradesについて: SheTrades Initiativeは、国際貿易センターが手掛ける女性と貿易に関するプログラム。女性や企業支援団体、政策立案者、バリューチェーンの関係者と連携し、女性が貿易に参加し、その恩恵を受けられるよう、人材・エコシステム・政策の強化に取り組む。