2020年に企業間、いわゆるB2Bの購買金額は100兆ドルを超えました1。このうち、オンラインでの取引額はわずか12兆ドルのみ2でしたが、変化は急速に進んでいます。営業や販売など、これまでの従来の企業間受発注のやり方は、ビジネスの決定権を担うミレニアム世代が増えてきたことにより、フルフィルメントから発注まで、あらゆる面でデジタル化が進みました。実際、B2B バイヤーの 64% は、価格よりも購入体験を重視しており、バイヤーの 86% は、より優れた購入体験のためなら、その分多く出費をしても構わないと考えています3。 では、今すぐにでもEコマースの導入に投資しなければいけないということでしょうか?
ソフトウェアの進歩により、高品質でユーザーフレンドリーなB2B ECプラットフォームを構築することがかつてないほど簡単になっています。 ウェブサイトを多言語で提供し、強力な検索エンジン、詳細な製品説明、インタラクティブなサポート、ハウツー動画、複数の支払いオプションなどを簡単に導入することができるようになっており、消費者がB2Cのウェブサイトに期待するのと同じような、あらゆる機能を備えることができます。これにより時間とコストが節約され、同時に売上も増加します。
B2B マーケットプレイスは、ECサイトに置き代わるものではありませんが、追加の販売チャネルへとして検討する価値はあるでしょう。
B2Bマーケットプレイスは、売り手と買い手の企業を結び付ける電子商取引プラットフォームのひとつです。売り手は卸売業者、製造業者、サプライヤー、ブランドなどであり、完成品や半製品、部品、原材料、サービスなどを他の企業に大量に販売します。そのため、B2Bマーケットプレイスの販売力学は、小売りのいわゆるB2Cとは大きく異なります。
サプライヤーにとって、B2Bマーケットプレイスは魅力的に見えるかもしれません。マーケティング予算が限られる中小企業にとっては、幅広い顧客層にアプローチでき、販売のボリュームを増やすことができます。
購入者にとっては、多数のサプライヤーを審査および管理する手間が省けるという利便性があります。
しかし課題もあります。B2B取引は、発注金額が大きくなる傾向があります。その分リスクも高く、たった一度の取引がサプライヤーに悪いイメージを与えてしまう可能性があります。ECマーケットプレイスを検討しているB2B企業は、メリットとデメリットを慎重に比較し検討する必要があります。製品カタログをデジタル化し、パワフルな検索エンジンを統合することで、顧客へよりスムーズな購入経路を提供することができるようになるでしょう。
出典: https://www.digitaldoughnut.com/articles/2020/october-2020/10-best-global-b2b-e-commerce-websites
マーケットプレイスはボリューム販売と販売ネットワークの両面において、企業に成長の機会をもたらします。また、予算が限られている中小企業にとっては、製品カタログの更新やマーケティングチャネルの収益化に費やす時間と費用を削減することができます。バイヤーと直接つながり、会話をし、ビジネス関係を築き、メールや電話でリードや注文を集めるのに費やす労力を、自動化されたソリューションに置き換えることができます。
もちろん、B2Bマーケットプレイスがすべての事業者にとって最適だとは限りませんし、企業の独自のECサイトに投資をすることも必要です。しかしながら、もしB2B顧客のうち38%が、新規取引先を探す際に最も重視するポイントが、オンライン発注能力だと答えたら、サイトを持たざるを得なくなるのが現状です。
DHLのホワイトペーパー「究極のB2B Eコマースガイド」は、すでにEC サイトを運営している企業にとっても、ゼロから始める企業にとっても、B2Bデジタル革命を乗り越え、新しい販売機会を取り入れるのに役立つ情報を掲載しています。