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アメリカ:ECビジネスを成功させるためのヒント

Alexandra Dominguez
Alexandra Dominguez
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世界最大のEC市場の一つであるアメリカ市場への参入は、事業者にとって欠かすことのできない成長戦略です。アマゾン(Amazon)、イーベイ(eBay)、そしてブラックフライデーの本拠地であるアメリカは、実際、世界ランキングでは中国に次ぐ2位となり、2023年の年間売上高は1.1兆ドル以上に達しています1

アメリカの消費者は海外でのネットショッピングに精通しています。極端に言えば国際輸送の専門的なビジネスパートナーに依頼し商品を輸出さえすれば、アメリカという巨大な市場でビジネスを成功させる可能性があるのです。この活気に満ちた市場に参入するために役立つ消費者のトレンドや洞察など、ビジネスの成長につながるヒントを探っていきましょう。

アメリカへの輸出:市場概要

1兆ドル規模の市場が視野に

今後5年間で、アメリカのEC市場は64.76%成長し、2028年には1.5兆ドルのピークに達すると予測されています(2)。

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成長を続ける潜在顧客

2023年、アメリカ国内のEC普及率は80%(3)を超え、高水準で順調に成長しています。アメリカの人口が3億4,000万人(4)以上であることを考えると、まだまだ多くの潜在顧客がいるということです!

惜しみなく消費する購入者

2024年、アメリカのECユーザー1人当たりの平均売上は4,235.12ドルになると予想されており(5)、今後も伸び続けることが期待されます!

アメリカの消費者は、越境ECを通してどの国の商品を最も多く購入しているでしょうか?

2022年のアメリカへの製品供給国トップ5は、世界最大の輸出入国である中国に続き、メキシコ、カナダ、日本、ドイツとなります6

2022年におけるアメリカの輸入額上位貿易相手国(単位:10億ドル)7

アメリカでのビジネス:消費者動向

アメリカの消費者はどこでオンラインショッピングをするのでしょうか?

オンライン・マーケットプレイスは、国境を越えてビジネスを展開し、新しい国で初めて販売をしようとしている事業者にとって非常に有力な入口となります。

ここでは、訪問者数のシェアに基づくアメリカで最も人気のあるマーケットプレイスを紹介します(2023年4月現在)8

消費者はネットショップで何を買っているのでしょうか?

オンラインで購入できる商品の種類は年々増え続けているものの、上位2位を占めている衣料品やカバンなどのアパレル商品が際立っています。

アメリカでのオンライン購入で最も人気のあるカテゴリー(2023年9月現在)9

(% of respondents who had purchased from that category in the previous 12 months)

アメリカの消費者はネットショップでどのような支払い方法を好むのでしょうか。

アメリカの消費者は、どの支払い方法よりもモバイルウォレットやクレジットカードを好んで利用しています。これは、ペイパル(Paypal)などのモバイル決済アプリが広く普及しており、消費者にとって非常に使い勝手が良いからだと考えられます。

また、61%のEコマースでの買い物客が、希望する支払い方法で支払えない場合、カゴ落ちするという調査結果もでています10

Market share of payment methods in e-commerce in the USA (2022)(11)

アメリカのネットショップ利用者は何を重視しているのでしょうか?     

優れた/パーソナライズされた顧客サービス

アメリカの消費者調査によると、回答者は「パーソナライズ化された体験を提供する」ことが、EC事業者が最も優先すべきことだと答えています12

無料かつスピーディ-な配送

アメリカのオンラインショッピング利用者の90%は、2~3日後の配送は当然と考え、30%は決済時に即日配送サービスを求めています。また、66%の利用者は、すべての注文に対して無料配送を期待しています13

持続可能性

アメリカの消費者の62%は、オンラインショッピングをする際に持続可能性を重要視していると回答しています14

AIを活用したショッピング体験

アメリカの買い物客の74%は、購入を検討している商品の詳細情報を得るために、オリジナルコンテンツを生み出す「生成AI」を利用することに興味があると答えています15。この技術は特にZ世代にとっては魅力的なものとして捉えられており、55%が商品の発見が簡単になるAIアシスタントを望み、51%が拡張現実(AR)や仮想現実(VR)の体験を試したいと考えています16

アメリカの主要EC販促カレンダー

ECビジネスを展開するにあたって、その国の年間行事やイベントを把握することが重要です。タイムリーなキャンペーンや新商品発表などの企画をスムーズに実施できるよう、自社のマーケティングカレンダーに照らし合わせてみてください。特に越境EC事業者にとって、プレゼント需要のある季節の行事や祝日を事前に把握することは大切です。

連休となる年の最初の祝日に、多くの小売店はクリスマスの売れ残り商品のセールを行います。

世界中に浸透している「母の日」は、アメリカでは日本と同じく5月第2日曜日となります。花やスイーツなど、大切な母親へのプレゼントをECショップで探す人も多いでしょう。扱っている商材によっては事業者はプレゼント需要を有効に活かす良い機会です。

アメリカでは父の日にプレゼントを贈ることよりも家族と一緒に過ごす時間を大切にするという傾向もあります。一緒に食事をしたり、旅行をしたり体験を共有することを好むようです。一方で父親に日頃の感謝や想う気持ちを伝えるために、メッセージと共に心を込めた「カード」を贈るという習慣もあるそうです。

プライム会員限定のビックセールは、世界中のプライム会員の買い物客がセール品を購入しようと殺到します。言い換えると販売事業者にとっては、自社商品の認知拡大と売上拡大が期待できる大きなチャンスとなります。

アメリカでは子供を中心に街全体でハロウィーンを楽しむ傾向があります。子供に配るお菓子、デコレーション、仮装に使うコスチュームなど、関連する商品は夏が終わるころから小売店でも販売が始まります。オンラインショップでも早めに特集を組んで商品を紹介するなど、盛り上がりに乗じることをお奨めします。

アメリカで始まったこの週末セールは、今や世界的な現象へと発展しています。アメリカの小売業界では1年のなかで最も売り上げが見込める日であり、同時に年末商戦の幕開けを告げるイベントとなっています。多くの小売店が熾烈な競争の中で目立つために、大幅な割引やお得な特典を提供し、売上拡大と顧客獲得を促進する施策を準備します。

プレゼント需要がピークとなる年末最後のビッグイベントです。特に「スーパーサタデー」と呼ばれるクリスマス前最後の土曜日は、消費者が駆け込みで買い物をするため商品の値段を気にせず購入すると言われています。一方でオンラインショップでの購入は、クリスマスに間に合うよう商品の配達が期待されるため、確実でスピーディーな配送が重要なポイントとなります。

市場参入

アメリカへの輸出:必要書類について

海外へ商品を発送する際、通関手続きを円滑に進めるために一般的に必要な書類がいくつかあります。これらの書類は当局が輸入税や関税を算出し、正しく判断するために使われます。

  • コマーシャルインボイス
  • 船荷証券
  • 航空貨物運送状
  • 原産地証明書
  • 輸出入許可証
  • 輸出梱包リスト
  • 保険証書

この記事では(英語版のみ)、各書類について、記入に必要な情報を含め、詳しく説明しています。

適切な書類作成は通関の遅延防止に役立ちますが、通関手続きの種類やプロセスに精通していることも重要です。貨物の価額、商品、入国のタイプによって、通関手続きは異なります。

  • 非課税基準額(De Minimis) -2016年、アメリカは規制を変更し、その際にデ・ミニミスのしきい値を200ドルから800ドルに引き上げました。そのため、800ドル以下の価値のEC貨物のほとんどは、関税を支払うことなくアメリカに輸入することができるようになりました。これは、より多くの低価値の貨物が、支払いや正式な入国要件によって遅延することなくアメリカに入国できるようになったことを意味します。
  • 略式通関(Informal Entry) -アメリカでは801ドル以上2,500ドル未満の小口貨物は略式輸入として扱われ、通常の貨物よりも簡易な通関手続きが適用されます。ただし、繊維製品、その他の制限品目等は対象外となります。DHL Expressでは保税下で管理され、マニュフェスト通関(運送契約ごとにまとめて運送されるため一括で申告ができる)されています。また、分類によっては関税の支払いが必要となる場合があります。
  • 一般通関(Formal Entry)- 2,501ドル以上の貨物は、正式な通関手続きが必要となります。アメリカでの最終荷受人は、適切な最終荷受人確認番号で特定されなければならず、手続きの間貨物は保管されます。また、アメリカでは輸入申告の際、税関利用料(Merchandise Processing Fee: MPF)が課せられるため支払いが必要となります。 

禁止制限品目

DHL Expressでは、オペレーション、法務、リスクマネジメントの各チームが十分に検討した上で、いかなる場合においてもDHL Expressでの発送を禁止している品目があります。動物、危険物、可燃物、違法な麻薬などです。内容物が発送できるかどうかは、こちらをご参照ください。

便利なリソース

  • 米国国土安全保障省 税関・国境取締局: cbp.gov
  • 米国食品医薬品局:fda.gov
  • 米国国際貿易委員会- HTSコード(米国関税分類番号)および関税率の検索:usitc.gov
  • 連邦規則集(Code of Federal Regulations): ecfr.gov

国際輸送を熟知したDHLから、アメリカへの輸出のヒント

  • 貨物が税関申告で遅延しないよう、運送状およびコマーシャルインボイスに完全かつ正確で、コンプライアンスに準拠した情報を記載するようにしてください。
  • コマーシャルインボイスには、正確で詳細な商品説明を記載してください。「サンプル」や「スペアパーツ」といった一般的な説明では不十分となります。
  • 現地税金元払いサービス(Duties & Taxes Prepaid)として商品を発送することをご検討ください。このサービスのメリットは、荷物が税関に到着した際に、最終荷受人が予期せぬ税金の請求を受けないことです。国際貨物の関税・消費税の支払いは、通常、荷受人の責任となりますが、DHL Expressでは荷送人がその費用を負担するサービスを提供しています。
  • DHL Expressでは、無料の通関情報ポータルサイト「マイグローバルトレードサービス(MyGTS)」を提供しています。統計品目番号(HSコード)の検索や、関税を含めた諸費用の算出、各国の通関における制限や禁止事項などの確認ができます。アメリカへの輸送をご検討の際も是非ご活用ください。

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DHL Expressの多岐にわたる輸送ソリューションは、専門知識をもとに設計されており柔軟かつ迅速に対応可能です。エクスプレス輸送における国際スペシャリスト、世界で15,000人を超える通関のエキスパート、そしてカスタマーサポートがお客様のさまざまな輸送ニーズにお応えします。世界のあらゆる場所でビジネスチャンスをつかむためにDHL Expressの包括的な輸送ソリューションをご活用ください。

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