次世代のヘルスケア・ロジスティクスを指します。アクティブな温度管理技術とIoTセンサーなどを活用し、従来のヘルスケアロジスティクスからさらに進んだリアルタイムでの可視化を実現します。高価値の生物学的製剤やワクチンが、輸送の全行程を通じて要求される温度範囲内に維持されることを目指します。
アクティブ(能動的)な技術革命:医薬品の国際輸送において、温度変化を防ぐためにアクティブ型の冷蔵コンテナの導入が加速しています。
温度逸脱の管理:内容品によっては、例えば2~8℃の範囲からほんの数分逸脱するだけでも影響が出る可能性があります。
日本国内の戦略:日本をはじめ、近年の猛暑や熱波など異常気象を考慮し、空港での温度管理、そして国内全域を網羅する陸上輸送ネットワークの構築が重要です。
戦略的成長:2026年以降、コールドチェーン2.0の活用は、医薬品を取り扱う上で重要な要素となるでしょう。
生物学的製剤の輸送は、まさに温度と時間との戦いであり、非常に厳格な輸送の管理が求められます。わずかな遅れにより、数億円規模の損失や、患者を含む関係者に多大なる影響を与える可能性があります。本記事では、2026年におけるコールドチェーン2.0が、アクティブな梱包技術とリアルタイムデータを活用して、医療製品の安全な輸送を確保することの重要性についてご説明します。
パッシブ梱包は、高性能の断熱材と保冷剤を使用し、定められた時間内において温度を維持する仕組みです。一方、アクティブ梱包は、機械的または電気的な冷却機能により、移動式の冷蔵庫として機能します。弊社では、お客様の特定の輸送ルートに最適な技術の選択をお手伝いいたします。以下に、アクティブ梱包とパッシブ梱包の比較を示します。
特徴 | パッシブ梱包 | アクティブ梱包 |
|---|---|---|
冷却方法 | 保冷剤やドライアイス | 電動コンプレッサーまたはドライアイスファン |
標準的な維持時間 | 最大96時間程度 | 電源供給などにより無制限 |
環境対応 | 静的(外部の熱から保護) | 動的(周囲の温度に適応して調整が可能) |
最適な用途 | 小口貨物および安定したワクチン | 大口パレット貨物、および高価値の生物学的製剤など |
設定した温度帯を維持しやすいアクティブ梱包は、特に長距離の国際航空輸送において有効なソリューションとなります。しかしながら、デメリットとしてアクティブ梱包ユニットのコスト(レンタル費用など)は比較的高額になります。
ライフサイエンス関連の貨物において、輸送時のデータの記録は重要です。これは到着時点の状態だけでなく、輸送中の状態を記録することも重要です。
DHLでは、SmartSensorという記録装置(ロガー)を用いてデータの可視化を提供しています。このロガーは、温度や光への暴露、物理的衝撃などのデータを記録し、異常が発生した日時・地点など状況を把握するのに役立ちます。
世界保健機構(WHO)は、温度逸脱について、許容範囲からの逸脱と定義しています。輸送中に温度逸脱がなかったか、ワクチンの使用可否の判断に、こうした事象の記録と迅速な報告が求められるケースがあります。
航空貨物輸送における温度逸脱のリスクが高いのは、空港の駐機場となります。とりわけ近年の日本の夏場は厳しく、アスファルトの温度が非常に高くなり、パッシブ梱包の断熱性能を非常に短い時間に超えてしまうリスクがあります。
気候に関連するリスクは、季節によって異なります。
梅雨時期の湿度:高湿度は、段ボール製の断熱材の性能を低下させる可能性があります。
盛夏の酷暑:日本の夏の厳しい直射日光と高温環境を防ぐために、遮光対策が求められます。
成田空港や関西国際空港のような主要空港では、高度な物流設備を備えています。しかし、課題となるのは、主要空港と地方のクリニックや病院を結ぶ、いわゆる「ミドルマイル」です。
これらの内陸のコールドチェーンの基盤となるのが、温度管理された陸上輸送です。最終的な配送先まで、全行程を一貫して管理できるパートナーが不可欠です。DHL Medical Expressは、グローバルな航空網とこれらの国内陸上輸送ネットワークを連携させることで、ワクチンが地方のクリニックでもスムーズに配送できることを目指しています。
DHLの国内のサービスセンターのネットワークを活用したスピーディーなドア・ツー・ドア輸送で、医薬品の迅速な配達に努めています。
スマートセンサーを使用することで、温度逸脱により内容品が損傷する前に対処することが可能になります。DHLでは、コントロールタワーとしてお客様の貨物を24時間365日監視し、温度変化の発生をただちに検出します。センサーが温度の上昇を報告した場合、DHLの専門チームは直ちに介入プロトコルを開始します。
例えば、アクティブコンテナを充電ステーションに移動させたり、パッシブ梱包を冷蔵室に移動したりといった対処を行います。そのためにも、輸送案件ごとに事前に業務手順として、温度管理に関する標準作業手順書(SOP)を作成します。
隔離:影響を受けた可能性のある商品は、到着後直ちに安全な冷蔵室へ移動させます。
記録:SmartSensorからデータログをダウンロードし、逸脱がどのくらいの時間続いたかを確認します。
品質保証(QA)部門への通知:正式な評価のため、データを品質保証チームに送付します。
根本原因の分析:逸脱が発生した原因を特定するため、分析を行います。
アクティブな温度管理とリアルタイムのモニタリングは、単に物流機能への投資ではなく、お客様のブランドへの投資にもつながります。ヘルスケアの市場において、物流上の問題は金銭的な損失以上のものを意味します。治験の機会を無駄にし、治療を待つ患者様への医療提供を遅らせることにもつながりかねません。特に医薬品の輸出入には厳格な規制やコンプライアンスが求められます。
DHLは、ライフサイエンス・ヘルスケア産業をサポートするために、コールドチェーンネットワークにこれまで20億ユーロを投資してきました。新たに生物学的製剤などの輸送に求められる専門的なハンドリングと、きめ細やかなサービスを提供することをDHL Expressは重視しています。
コールドチェーン2.0について、DHL Expressのスペシャリストへお気軽に問い合わせください。医療製品が研究室から医療現場に届くまで、安定した状態を維持できるようサポートいたします。
次世代のヘルスケア・ロジスティクスを指します。アクティブな温度管理技術とIoTセンサーなどを活用し、従来のヘルスケアロジスティクスからさらに進んだリアルタイムでの可視化を実現します。高価値の生物学的製剤やワクチンが、輸送の全行程を通じて要求される温度範囲内に維持されることを目指します。
パッシブ型は、断熱材と保冷剤を使用して一定の時間内、梱包内部を冷却状態に保つ温度管理の手法です。一方、アクティブ型は、機械的なシステムとバッテリーを使用して冷却を維持する方法です。特に厳しい気象条件下や長時間におよぶ国際輸送での医薬品を輸送する場合、アクティブ型の方がより安全です。
DHLのグローバルな航空ネットワークと、国内の陸上輸送ネットワークを組み合わせた専用ネットワークを活用します。優先的な取り扱いや貨物のモニタリングが確保できるよう、業務標準手順書(SOP)に基づき、医薬品をより迅速にお届けします。
GDP(Good Distribution Practice:医薬品の適正流通基準)とは、仕入れや保管・取り扱い、供給など医薬品の流通プロセスにおいて品質や安全性を確保するためのガイドラインです。ライフサイエンス製品を取り扱う事業者にとって、遵守が求められています。