先行企業に学ぶ、SAF を活用した国際輸送の脱炭素戦略
輸送の脱炭素化は、もはや一部の先進企業だけのテーマではありません。2027 年 3 月期から段階的に義務化されるサステナビリティ情報開示を前に、多くの企業が「Scope 3 をどのように削減すべきか」「実効性のある施策とは何か」という課題に直面しています。そうした中、現実的かつ排出量削減に直結する解決策として注目を集めているのが、持続可能な航空燃料(SAF)を活用した国際輸送です。一方で、「本当に効果はあるのか」「自社の規模や業態でも導入できるのか」といった疑問を感じている企業も少なくありません。
2025 年 10 月 31 日、大阪で開催された「DHL サステナブルロジスティクス環境セミナー2025」では、こうした疑問に対し、“実際の導入事例”を通じて答えるセッションが行われました。Scope 3 の把握や削減は難しいと言われる中、いち早く脱炭素への一歩を踏み出した企業は、なぜ導入を決断し、どのように活用し、何が変わったのか。
本記事では、当日実施されたパネルディスカッション『荷主企業に聞く 輸送 × 脱炭素のヒント』で共有された具体的な声をもとに、脱炭素を前進させるためのヒントをご紹介します。
パネルディスカッションには、業種や事業規模の異なる多様な企業の代表者が登壇。DHL ジャパン株式会社 グリーンサプライチェーン推進責任者の小島浩嗣がモデレーターを務め、議論を進行しました。

株式会社 KUOE GLOBAL
CEO
内村健二氏

グローリー株式会社
執行役員総務本部長 サステナビリティ推進担当
三宅純子氏

株式会社 SCREEN セミコンダクターソリューションズ
GSS 統轄部 副統轄部長
樋爪裕子氏

ZenGroup 株式会社
CEO
スロヴェイ・ヴィヤチェスラヴ氏
セッションでは、SAF を使用した DHL の環境型輸送サービス『GoGreen Plus』を比較的早い段階で導入した 4 社の代表者に対し、主に次の 3 つの観点から話を伺いました。
① なぜ導入したのか(導入の背景・意思決定のポイント)
② どのような効果があったか(実感しているメリット)
③ 社内外の反応(導入時の課題、ステークホルダーの反応) 以下に、
社の代表者が語ったコメントの要点をご紹介します。

GoGreen Plus導入の背景
理由、解決したい課題等 について
- 海外配送からくる環境負荷はビジネスとして避けられない課題
- 環境への配慮やサステナブルな取組みへのお客様の期待の高まりに対して、ブランドとして責任ある姿勢を示す

どんな効果?
GoGreen Plusを使ってみてよかったこと、また利用して始めて実感したメリットは?
- 実際に航空燃料の切換えを通じてCO2排出量を減らせ、かつそれが可視化できている
- 環境貢献を通じて社員一人ひとりが誇りを持てるようになった
- ブランド信頼性の向上

社内外の反応は?
GoGreen Plusの導入に際して、社内外の反応は?苦労した点、もしくはスムーズに進んだ点など。
- 持続可能性は当社ミッションと一致
- ブランド価値、環境意識という点でも 社員、お客さまというステークホルダーにも好意的に受け止められた
- 苦労したのは「具体的にどう環境負荷が減るのか」を分かり易く伝える点

GoGreen Plus導入の背景
理由、解決したい課題等 について
- サステナビリティのトレンドをキャッチアップしないこと自体がリスクと認識
- 投資家から取組状況の説明要請、顧客からも環境関連データの提出要請が増加
- サプライチェーン全体におけるリードタイム短縮やコストダウンとセットでCO2排出量削減を進めている

どんな効果?
GoGreen Plusを使ってみてよかったこと、また利用して始めて実感したメリットは?
- 契約を結ぶだけで即CO2排出量削減につながる
- 日々の業務を行う部門としても負荷なく取り入れることができる
- GoGreen Plusの運送状への印字によるアピール
- 調達部門でのCO2排出量削減に対する意識向上

社内外の反応は?
GoGreen Plusの導入に際して、社内外の反応は?苦労した点、もしくはスムーズに進んだ点など。
- 海外調達部門とサステナビリティ推進部門で協議し最終判断
- DHLが発行する証明書に対する期待

GoGreen Plus導入の背景
理由、解決したい課題等 について
- GoGreen Plusを入れることで多頻度少量出荷とCO2排出量削減が両立できる
- 海外売上が80%を占める弊社にとってのCO2排出量削減における重要な布石になる

どんな効果?
GoGreen Plusを使ってみてよかったこと、また利用して始めて実感したメリットは?
- 弊社がGoGreen Plusをいち早く導入している点は大きなプラス
- 環境に配慮した輸送モードを導入している会社とのお付き合いを重要視される時代が来ている

社内外の反応は?
GoGreen Plusの導入に際して、社内外の反応は?苦労した点、もしくはスムーズに進んだ点など。
- コスト増への説明と承認がハードル
- 未来への投資、環境投資という考え方に賛同するマネジメントが多かった

GoGreen Plus導入の背景
理由、解決したい課題等 について
- 中古品再利用による資源循環、廃棄物削減、梱包資材の見直しなど環境負荷への対応はこれまで行ってきた
- しかし国際輸送に伴うCO2排出量削減が課題として残っていた

どんな効果?
GoGreen Plusを使ってみてよかったこと、また利用して始めて実感したメリットは?
- 環境性を意識した選択肢をお客さまにも提供できるようになった
- お客様と一緒に環境への責任を共有出来ているという実感が自分たちにとっての最大のメリット

社内外の反応は?
GoGreen Plusの導入に際して、社内外の反応は?苦労した点、もしくはスムーズに進んだ点など。
- 追加コストをだれが負担すべきかという意思決定が難しかった。最終的には自社で負担すべきとした
サステナビリティとビジネスの両立に向けて
脱炭素への取り組みは、「できることから、確実に進める」フェーズへと移行しています。本セミナーでは、DHL が荷主企業と共に取り組んできた SAF 活用の実例を通じて、国際輸送における Scope 3 削減がもはや「理想」ではなく「実行可能な選択肢」であることが示されました。
CO2 排出量の削減と、輸送品質・ビジネス効率の両立。その両方を目指す手段として、GoGreen Plus をはじめとした SAF を活用した国際輸送サービスは、すでに多くの企業で活用が進んでいます。
サプライチェーン全体での脱炭素が求められる今、自社にとって最適な一歩を見極めることが重要です。
GoGreen Plus のメリット
- 成果がすぐに得られる:契約だけで CO2 削減に直結
- 業務への影響少:日常の物流オペレーションを変えずに導入可能
- その他の効果:顧客・社員の意識向上、ブランド価値向上
上記を可能にするGoGreen Plus の早わかり動画はこちら
登壇企業
| 所在地 | 京都府京都市中京区丸木材木町670-1 吉岡御池ビル 3階 |
| 事業内容 | 腕時計製造・販売 |
| URL | https://www.kuoe-jp.com/about |
| 所在地 | 兵庫県姫路市下手野1-3-1 |
| 事業内容 | 通貨処理機・セルフサービス機器の開発・製造・販売・保守、電子決済サービス、生体認証ソリューション等の提供 |
| URL | https://www.glory.co.jp/ |
| 所在地 | 京都市上京区堀川通寺之内上る四丁目天神北町1番地の1 |
| 事業内容 | 半導体製造装置事業 |
| URL | https://www.screen.co.jp/spe/ |
| 所在地 | 大阪府大阪市中央区瓦町1丁目7番7号 大阪堺筋Lタワー |
| 事業内容 | 越境EC事業、海外向け物流事業、海外向けプロモーション事業 |
| URL | https://zen.group/ |




