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ソーシャルコマース時代の越境EC物流戦略|急増する海外注文への備え方

この記事のポイント

  • ● 海外向けのTikTok Shopやライブ配信販売では短時間に注文が集中し、従来の手作業中心の出荷体制では対応が難しくなる場合があります。
  • ● ECプラットフォームと配送システムをAPI連携することで、出荷業務の工数削減が期待できます。
  • ● 越境ECでは配送スピードが顧客満足度やマーケットプレイス評価に影響します。
  • ● 柔軟な配送オプションは、不在配送や再配達の削減に役立ちます。
  • ● これから海外展開を検討する事業者にとっても、立ち上げ段階から物流体制を意識しておくことが重要です。

 

ソーシャルコマースの成長で求められる物流対応とは

TikTok Shopやライブ配信を活用した販売など、ソーシャルコマースを通じた海外向け販売の機会が広がっています。

※本記事で扱う「ソーシャルコマース」は、米国・東南アジアなど海外市場向けのTikTok Shopや海外向けライブ配信を想定しています。国内消費者向けのTikTok Shop(日本版)とは異なる販売チャネルである点にご留意ください。

海外では、ソーシャルコマースはすでに主要な販売チャネルの一つとして定着しつつあり、ライブコマースはその代表的な手法の一つに位置づけられます。一方、日本のEC事業者への浸透はまだ発展途上とされ、本格的な活用はこれから広がっていく段階にあると報じられています。海外での販売拡大を目指す日本の事業者にとって、ソーシャルコマースは今後ますます重要な販売チャネルになっていくと考えられます。

従来のECでは比較的安定した受注が一般的でしたが、ライブ配信やインフルエンサー施策では数分から数時間の間に注文が集中するケースも珍しくありません。

こうした販売機会を確実な売上につなげるためには、マーケティング施策だけでなく、それを支える物流体制の整備が重要になります。

 

なぜソーシャルコマースはフルフィルメント*に大きな負荷をかけるのか

*注文受付から商品の梱包・発送までの一連の業務

ライブ配信やSNS経由の販売では、短時間に大量の注文が発生することがあります。海外向け販売を行う日本のEC事業者の場合、次のような業務が一気に集中します。

  • ● 注文データの取り込み
  • ● 配送ラベル作成
  • ● インボイス作成
  • ● 通関書類準備
  • ● 出荷作業

これらを手作業で処理している場合、出荷遅延や入力ミス、顧客対応の増加につながるリスクがあります。特にアメリカ、東南アジアなど複数国へ販売を行う事業者では、受注件数の増加に比例してオペレーション負荷も拡大する傾向があります。

 

注文急増時に起こりやすい3つの課題

  • ●     出荷処理の停滞:注文情報を手入力している場合、配送ラベル作成が追いつかなくなることがあります。
  • ●     在庫状況の可視化不足:急激な受注増加に在庫データの更新が間に合わず、欠品や売り越しにつながる可能性があります。
  • ●     入力ミスによる配送トラブル:住所や商品情報の入力ミスは、配送遅延や返品の原因になり得ます。

フルフィルメントモデル

注文処理方法

拡張性

ピーク時の脆弱性

手作業での入力

スタッフが手作業で住所を入力

低

数日間にわたる遅延が発生するリスクが高い

API連携

ソフトウェアによる直接的なデータ同期

高

ラベルの一括作成により遅延リスクは低い

 

 

ECシステムと配送システムの連携が重要な理由

注文増加に対応するためには、ECプラットフォームと配送システムを連携し、受注から出荷までの流れを自動化することが有効です。

ShopifyやWooCommerceなどのECプラットフォームと配送システムを連携することで、以下のような対応が可能になります。

  • ● 注文データの自動取り込み
  • ● 配送ラベルの一括発行
  • ● 出荷情報の自動反映

これにより、出荷担当者はデータ入力ではなく、ピッキングや梱包といった本来の業務に集中しやすくなります。

 

MyDHL+による出荷業務効率化

MyDHL+を活用することで、大量の送り状をまとめて作成できます。特にキャンペーン期間やライブ販売後など、一時的に注文が急増する場面では、手入力を抑えながら出荷業務を進めやすくなります。

 

フルフィルメント業務の3つの自動化ポイント

  • ● 注文データの自動同期:注文情報をシステム間で自動的に連携します。
    ● ラベルの一括作成:複数の配送ラベルをまとめて発行できます。
    ● 集荷プロセスの効率化:出荷量に応じた集荷手配をスムーズに行うことができます。

 

繁忙期でも配送遅延を防ぐ通関対策

越境ECでは、配送スピードだけでなく通関のスムーズさも重要です。商品説明が曖昧だったり、HSコードや申告金額に誤りがあったりすると、現地税関で保留となり配送遅延の原因になる場合があります。

スムーズな通関のためのポイント

  • ● 商品内容を明確に記載する:「Apparel」ではなく「Cotton T-shirt」のように具体的に記載します。
    ● HSコードを正しく設定する:
    輸出入時に使用されるHSコードを正確に登録します。
    ● 販売価格と申告価格を一致させる:
    インボイスと実際の取引金額に差異がないよう管理します。

 

配送体験が顧客満足度を左右する

越境ECでは、商品購入後の配送体験も重要な要素です。配送遅延や再配達が多い場合、レビュー評価の低下、問い合わせ増加、マーケットプレイス評価の低下につながる可能性があります。

 

On Demand Deliveryによる受取利便性向上

DHL ExpressのOn Demand Deliveryでは、購入者が受け取り方法を柔軟に選択できます。例えば、配送日時の変更、配送先変更、指定場所への置き配依頼などが可能です。

 

出品者にとってのメリット

  • ●     問い合わせ対応の負担軽減:配送状況を確認しやすくなります。
  • ●     顧客体験向上:購入者が受け取り方法を選択できます。
  • ●     安定した販売運営の支援:配送品質の向上は、顧客満足度向上にもつながります。
  •  

これから海外展開を検討する事業者へ

ソーシャルコマースをきっかけに、これから越境ECへの参入を検討している中小企業にとっても、物流体制は早い段階で検討しておきたいテーマです。立ち上げ時点からAPI連携を前提とした出荷体制を選択しておくことで、販売が軌道に乗った後の注文増加にもスムーズに対応しやすくなります。

 

ソーシャルコマース時代の成長を支える物流基盤を

ソーシャルコマースは、今後も越境EC成長の重要なチャネルの一つになると見込まれます。日本のEC事業者が海外市場で販売機会を最大化するためには、次のような物流体制の構築が欠かせません。

  • ● ECシステムとの連携による出荷自動化
  • ● スムーズな通関対応
  • ● 柔軟なラストワンマイル配送

DHL Expressは、DHL Express Commerce、MyDHL+、On Demand Deliveryなどのソリューションを通じて、日本の越境EC事業者の海外展開をサポートしています。

次回のライブ配信やキャンペーンに備え、注文が急増しても安定して対応できる物流体制を今のうちに整えておきましょう。導入のご相談は、DHLの貿易スペシャリストが承ります。今すぐお問い合わせください。

 

 

よくあるご質問

ライブ配信やSNS経由の販売では短時間に注文が集中するため、出荷業務や在庫管理に負担がかかる場合があります。手作業中心の運用では処理が追いつかず、発送遅延につながる可能性があります。

ECサイトと配送システムを連携し、注文情報の自動取り込みや出荷業務の効率化を支援します。

正確な品目記載、適切なHSコード、正しい価格情報を記載したコマーシャルインボイスが重要です。

配送条件やサービス内容によっては、出品者側が輸入関税や税金を負担できる場合があります。詳細は利用する配送サービスをご確認ください。

購入者が希望する受け取り日時や場所を選択できるため、受け取りの利便性向上や再配達削減に役立ちます。